仮想通貨詐欺の被害届の出し方|警察に受理されやすくする準備
「証拠不十分」と言われて帰されるケースは実際に多くあります。持参する資料を整えるだけで、警察の対応は変わります。
どこに相談するか
- 最寄りの警察署の生活安全課 — 被害届の提出はここが基本になります
- 都道府県警のサイバー犯罪相談窓口 — 仮想通貨関連の知見がある担当者につながりやすい
- 警察相談専用電話「#9110」 — 緊急でない相談。どこに行くべきかの案内も受けられます
いきなり窓口に行くより、先に電話で「暗号資産の投資詐欺の被害について、被害届を出したい」と伝えて予約を取るほうがスムーズです。担当者が不在で出直しになることを防げます。
持参する資料
- 1本人確認書類
運転免許証、マイナンバーカードなど。認印を求められることもあります
- 2やり取りの記録
相手とのチャット履歴を印刷したもの。時系列が分かるように並べます
- 3送金の記録
取引所の送金履歴、銀行の振込明細。金額と日時が分かるもの
- 4TXIDと送金先アドレスの一覧
送金1件ごとに、日時・金額・TXID・送金先アドレスを表にまとめます
- 5詐欺サイトの記録
URL、画面のスクリーンショット、アプリ名
- 6時系列メモ
いつ誰から接触があり、いつ何円送ったかを、A4で1〜2枚にまとめたもの
- 7調査報告書
調査会社に依頼済みの場合。資金の着金先が示された資料があると説明が早く済みます
当日、スマートフォンは持参してください
被害届の提出にあたって、警察は申告者のスマートフォンに残っているやり取りや画面を自ら確認し、必要な範囲を撮影・記録します。詐欺師とのLINEのやり取りも、偽の取引所の画面も、その場で警察側の資料として収集されます。端末は必ず持参し、当該アプリやアカウントを消さずに残しておいてください。
この点は、調査会社の報告書を選ぶときにも関係します。詐欺師とのやり取りのスクリーンショットや事件概要図を厚く添付した報告書を作る会社がありますが、それらは警察が端末から改めて収集するため重複します。報告書に固有の価値があるのは、警察が端末を見ても分からない部分——送金した暗号資産がどのウォレットを経由し、最終的にどの取引所へ着金したか——です。持参する報告書は、その情報がトランザクションハッシュ付きで書かれているものを選んでください。
被害届と告訴状の違い
| 被害届 | 告訴状 | |
|---|---|---|
| 目的 | 被害に遭った事実を申告する | 犯人の処罰を求める意思表示をする |
| 受理後 | 捜査するかは警察の判断 | 受理されれば捜査義務が生じる |
| ハードル | 比較的低い | 証拠の具体性が求められ、受理までに時間がかかる |
まずは被害届の提出を目指すのが現実的です。告訴状は弁護士に相談しながら準備するケースが一般的で、その際にも資金の流れを示す資料が土台になります。
「証拠不十分」と言われたら
門前払いに近い対応を受けたという声は実際に多くあります。その場合でも、相談した日付と対応した担当者名を必ず控えてください。後日、資料を揃えて再度訪問する際の手がかりになりますし、弁護士に相談する際にも経緯の説明に使えます。
そのうえで、資金の流れを示す資料を用意して再訪するのが最も有効です。着金先の取引所が特定できていれば、警察はその取引所に対して照会をかけられる立場になります。この一点があるかないかで、話の進み方は変わります。
資金がどこまで動いたかを確かめるところから
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